Tech Sketch Bucket of Technical Chips by TIS Inc.

OSS運用管理勉強会レポート

Pocket

猛暑の中、東京・西新宿TIS本社にて第8回OSS運用管理勉強会が開催されました。今回はその様子を新人の安達がレポートします。
 今回の勉強会ではZabbixを知らない方や未経験者の方に向けた、Zabbixの入門がメインとなっていました。またZabbix経験者の方向けにZabbix3.0の新機能の紹介も行われ、最後には毎度おなじみの懇親会も開催されました。

OSS運用管理勉強会とは

 OSS運用管理勉強会とは、オープンソースソフトウェアの運用管理ツールを企業システムで活用するための情報交換や情報発信を目的として活動している非営利団体です。今回で第8回目ということでこれまでに延べ数百人の方々に参加していただいており、OSSによる運用管理への注目度が高いことが分かります。
 過去には「OTRSによるシステム運用管理導入事例」や「SaaS型IT運用管理ツールVistara」、またJobSchedulerやJobDesなど先進的でかつ魅力あふれるOSSを対象としています。

 OSS運用管理勉強会の公式HPはこちら。過去の発表資料などもご覧になれます。

会場の様子

 今回はキックオフということで参加者同士の交流を深めていただくために、様々な企業の方々に参加いただきました。特に今回はTIS社内の新人が多く参加しており、比較的年齢層が低い回であったようです。

会場全体

Zabbix入門と3.0の紹介

 今回はZabbix未経験者やこれから導入しようと思っている方など、初心者向けの内容となっていました。そのためTIS池田の講演では前半にZabbix入門、後半では前半の内容を踏まえたZabbix3.0で導入される新機能の紹介が行われました。私もZabbixを触り始めてまだ半月も経っていないため、仕組みやアーキテクチャ、特徴など色々と学ばさせていただきました。

Zabbix入門

 Zabbix入門では監視や通知などの基本的な仕組みや特徴、また以下に示す基本機能に関する説明が行われました。

  • Web管理画面による監視
  • エージェント監視(パッシプ、アクティブ)/エージェントレス監視
  • SNMPポーリング/SNMPトラップ監視
  • ログ監視
  • 監視データの視覚化
  • 監視の自動化


Zabbixの講演

Zabbix3.0の紹介

以下に新機能の一部をご紹介します。機能紹介に使用している資料は※公開資料(作成者:TIS池田)より引用しています。

Web管理画面の刷新

 現状では監視の設定画面と監視結果の確認画面が別々になっており、設定をしながら逐一結果を確認する際に多くの画面遷移が発生します。そのため直感的に使いにくいUIとなっていました。そこで設定と確認画面を画面遷移せずに確認できるようなUIに刷新されます。私もこの問題に関しては改善して欲しいと思っていましたので、リリースに期待しています。

OSS運用管理勉強会-zabbix3.0-Web管理画面


パッシブ監視、ローレベルディスカバリ(LLD)の手動実行と機能強化

 従来ではパッシブ監視及びLLDは設定した時間が経つと初めて監視処理が行われます。そのため設定時間になるまで待つ必要がありました。そこで新機能として手動で実行できるようになり、待つ必要がなくなります。またLLD機能強化では監視アイテムの単位やアプリケーションなどの追加が行われています。

OSS運用管理勉強会-zabbix3.0-lld


SMTP認証機能

 Zabbixにはメールによる通知機能があります。しかしこれまではメールの送信には認証が使われていませんでした。そこでZabbix3.0ではSMTPによる認証機能が実装され、セキュリティ面での強化が施されます。この改善によって第3者によるメールの成りすましを防ぐことができるようになります。

OSS運用管理勉強会-zabbix3.0-SMTP


通信の暗号化

 Zabbix標準ではServer-Agent間やServer-Proxy間の通信が暗号化されていませんでした。そのためセキュリティを確保するためにユーザ自身がVPNやstunnelを利用し暗号化する必要があり、手間となっていました。そこで新機能としてTLS v1.2をサポートし、暗号化を行うための手間を削減できるようになっています。

OSS運用管理勉強会-zabbix3.0-暗号化


 私が個人的に気になったのは暗号化通信機能です。私は学生時代にセキュリティを専門としていたため、標準で暗号化通信が提供されていないことに驚きました。モダンブラウザがHTTPSを標準接続方式にしたように、Zabbixの通信も標準で暗号化し安全な監視ができるようになってほしいと思います。逆に言えばZabbix3.0未満は標準で暗号化されていないためServer-Agent間の通信を盗聴されたり、攻撃者がServerに成りすまし不正なコマンドを実行させることが可能ではないかとふと思いました。実態はどうなっているのでしょうか?検証したら面白そうです。

会員企業様のOSSへの取り組みの紹介について

 法人企業会員様の代表の方に、自社で行っているOSSの取り組みや会社の紹介などを2-3分程度で行っていただきました。 どの会社様も非常に技術力の高いプロダクトやソリューションを開発されており、非常に興味深いお話が多くありました。 写真は日本仮想化技術様、ミラクル・リナックス株式会社様です。 日本仮想化技術株式会社様はOpen Stackについて、ミラクル・リナックス株式会社様はZabbix互換のシステム監視ソリューションMIRACLE ZBXのお話をして頂きました。

日本仮想化技術(株) 
日本仮想化技術株式会社様

mirakuru zbx
ミラクル・リナックス株式会社様

懇親会

 勉強会の後と言えばやはり懇親会です。懇親会が勉強会の真の目的と言っても過言ではありません。 私も色々な方とお話しさせていただきました。仕事の話だけではなく、 90年代のインターネット(テレホーダイやISDNのダイヤルアップ接続音)やOSの話など、 雑談を多くさせていただき、ITへの興味をさらに高めることができました。
 またワインを開けるためのワインオプーナを持参し忘れたため、鍵やボールペンを使ってコルクを破壊してワインを飲むという荒業にも挑戦しました。ワイン塗れになるという犠牲を払ったものの、無事おいしいワインを飲むことができ、良い思い出になりました。

まとめ

 OSS運用管理勉強会も第8回となり、今回も多くの方々にご参加いただきました。今回はキックオフということでZabbix初心者向けの内容となっており、Zabbixの魅力や便利さを再認識させられる素晴らしい会でした。
 今後もどんどんOSSの運用に関する勉強会を行っていきます。次の開催はまだ未定ですが、興味のある方は是非お越しください。

エンジニア採用中!私たちと一緒に働いてみませんか?